ドゥカティ748は、ミドルクラスのスーパースポーツバイクとして高い人気を誇るモデルです。
ドゥカティの名車「916」の流れを汲みながらも、排気量を748ccに抑えることで、扱いやすさと高性能を両立しています。
そのため、ドゥカティ 748がどんなバイクなのか気になっている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、ドゥカティ 748の特徴や魅力を詳しく解説するとともに、上位モデルである748Rや、公道向けにバランスの取れた748Sとの違いについても紹介します。
また、同じミドルクラスで後継機にあたる749や、特別仕様の748SPSについても取り上げます。
さらに、中古市場における値段の相場や、購入時に注意すべきポイント、よくある故障とその対策についても詳しく解説します。
加えて、実際のインプレをもとにした乗り心地や評価、維持費やメンテナンスの注意点についてもご紹介します。
ドゥカティ 748の購入を検討している方や、どのモデルが自分に合っているのか迷っている方にとって、本記事が参考になれば幸いです。
2.748Rや748Sなどのグレードごとの違い
3.中古市場での値段の相場や選び方
4.748の故障しやすいポイントとメンテナンス方法
ドゥカティ748はどんなバイク?基本情報と魅力
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・ドゥカティ748Sと748Rの違い
・748SPSとは?スペックを解説
・748と749の違いとは?
・748Rの性能と魅力
DUCATI 748の特徴とデザイン
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DUCATI 748は、1996年から2002年にかけて販売されたミドルクラスのスーパースポーツバイクです。
このモデルは、ドゥカティの名車「916」の流れを汲みながらも、排気量を748ccに抑え、より扱いやすい特性を持つバイクとして開発されました。
そのため、スーパーバイク選手権を意識したハイパフォーマンスモデルでありながら、公道でも楽しめるバランスの取れた仕様になっています。
このバイクの最大の特徴は、そのエンジンとフレーム設計にあります。
748ccのL型2気筒(Lツイン)エンジンを搭載し、ドゥカティ独自のデスモドロミック機構を採用することで、高回転域までスムーズに回る特性を持っています。
97PSを発揮するこのエンジンは、ツインエンジン特有のトルク感と鋭いレスポンスを兼ね備えており、ワインディングやサーキット走行で高いパフォーマンスを発揮します。
また、フレームにはスチールパイプ製のトレリスフレームを採用し、高い剛性としなやかさを両立しています。
この構造は、コーナリング時の安定性を向上させるだけでなく、ライダーの操作に対してダイレクトなフィードバックを提供するため、走行中の一体感を強く感じられるのも魅力です。
デザイン面においても、DUCATI 748は916のスタイルを踏襲しながら、独自の個性を持っています。
特に、流れるような美しいボディラインや、特徴的なデュアルヘッドライトが印象的です。
また、コンパクトでスリムな車体は、視覚的な軽快さだけでなく、ライディング時の操作性向上にも貢献しています。
さらに、3本スポークデザインのホイールや、レーシングマシンを彷彿とさせるシングルシート仕様など、細部に至るまでこだわりが詰まったデザインとなっています。
一方で、DUCATI 748には注意すべき点もあります。
例えば、乾式クラッチの採用による独特な操作感や、街乗りではやや扱いにくい低速域のエンジン特性などが挙げられます。
また、ドゥカティ特有のメンテナンスの手間がかかる点も、このモデルを所有する上で考慮すべきポイントです。
とはいえ、DUCATI 748は、そのスタイリングやエンジン特性、フレーム設計など、ドゥカティのレーシングスピリットを色濃く受け継いだバイクであり、スポーツライディングを楽しみたいライダーにとって魅力的な一台であることは間違いありません。
ドゥカティ748Sと748Rの違い
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ドゥカティ748シリーズの中でも、「748S」と「748R」は、それぞれ異なる特性を持つモデルです。
見た目は似ているものの、エンジン性能や装備に大きな違いがあり、用途によって向いているライダーも変わってきます。
まず、748Sは「スタンダードモデルとレースモデルの中間に位置するモデル」として設計されました。
もともと、748シリーズにはスタンダードな「748」と、レースベースモデルである「748R」が存在しましたが、その間を埋めるモデルとして「748S」が追加されました。
そのため、レーシングテクノロジーを一部採用しつつも、一般ライダー向けに扱いやすさを考慮した仕様になっています。
一方、748Rは「純粋なレース志向モデル」です。スーパースポーツ世界選手権のホモロゲーションモデル(レース参戦のための公道仕様車)として開発され、エンジンや足回りに最先端の技術が投入されています。
特に、チタン製コンロッドやシャワーインジェクターを採用するなど、エンジンの内部パーツからしてレーシング仕様となっています。
そのため、一般的なツーリング用途には向かず、サーキットでの走行を前提としたバイクと言えます。
また、フレームやサスペンションの違いも大きなポイントです。
748Sは、可変キャスター角を備えたフレームを採用し、マルケジーニ製の軽量ホイールを装着しています。
フロントフォークはショーワ製のTiNコート(チタンコーティング)付きフルアジャスタブル倒立フォークで、リアショックもショーワ製の調整可能なものが搭載されています。
一方、748Rはさらに上位の装備を持ち、オーリンズ製のサスペンションを標準装備。
キャスター角の調整機構もより細かく設定できるようになっています。
外観では両モデルともにレーシングマシンを意識したデザインですが、748Rはカウルの内部設計が異なり、冷却性能の向上が図られています。
また、排気システムにも違いがあり、748Rはテルミニョーニ製の専用マフラーが装備され、よりパワーを引き出せる仕様になっています。
結論として、748Sは公道走行を前提としたスポーツライド向けのモデルであり、サーキットも楽しめるバイクですが、748Rは純粋にレースを意識したマシンであるため、公道走行にはやや不向きです。
どちらを選ぶかは、ライダーの用途や走行シーンに応じて決めるのがよいでしょう。
748SPSとは?スペックを解説
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ドゥカティ 748SPSは、748シリーズの中でも特別な位置づけのモデルです。
1998年に登場し、レース志向の「748SP」の発展型として設計されました。
レース用ホモロゲーションモデルに近い仕様を持ちながら、公道での使用にも適したバランスの取れたバイクです。
エンジンは748ccのL型2気筒を搭載し、デスモドロミックバルブ機構を採用。最高出力は約105PSと、標準モデルの748(97PS)に比べて若干高いパフォーマンスを発揮します。
これは、専用のエンジンマネージメントや燃料噴射システムが採用されているためです。
また、チタン製コンロッドを搭載し、エンジンの回転フィーリングがよりスムーズになっています。
フレームや足回りも標準モデルとは異なり、軽量化が施されています。
特に、マルケジーニ製の5本スポークホイールを装備し、ホイール剛性の向上と軽量化を実現。
サスペンションにはフルアジャスタブル仕様のショーワ製倒立フォークを採用し、高速域での安定性を確保しています。
さらに、ブレーキシステムも強化され、フロントには320mmのダブルディスクとブレンボ製の4ピストンキャリパーを搭載。
リアには220mmディスクと2ピストンキャリパーを装備し、制動力も向上しています。
このように、748SPSはレーシング志向の装備を多数採用しており、サーキット走行を楽しみたいライダーに適した一台です。
しかし、メンテナンスが必要な部分も多く、維持費や手間を考慮する必要があります。
748と749の違いとは?
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ドゥカティ 748と749は、どちらもミドルクラスのスーパースポーツバイクですが、設計コンセプトや性能に大きな違いがあります。
748は1996年から2002年まで販売され、ドゥカティ916のDNAを引き継ぎつつ、排気量を抑えて扱いやすさを重視したモデルです。
一方、749は2003年に登場し、完全に新設計されたバイクで、エンジンやフレームの構造が大きく変更されています。
まず、最も大きな違いはエンジンです。
748は748ccのL型2気筒エンジンを搭載し、デスモドロミックバルブ機構を採用しています。
最高出力は97PS(モデルによっては105PS)で、高回転域での伸びや軽快なレスポンスが特徴です。
これに対し、749は749ccの新設計Lツインエンジンを採用し、最高出力はモデルによって103PS~116PSに向上。
トルクも強化され、低速から中速域の扱いやすさが改善されています。
次に、フレームと車体設計の違いも重要なポイントです。748はスチールパイプのトレリスフレームを採用し、従来の916シリーズと共通のシャシー構造でした。
一方で、749は新しいフレームデザインに変更され、ホイールベースやキャスター角の調整が可能になっています。
これにより、ハンドリングが向上し、サーキットやワインディングロードでの操作性がより洗練されました。
また、デザイン面でも大きく異なります。748は916の流れをくむクラシカルなデザインで、特徴的なデュアルヘッドライトやスリムなカウルが魅力です。
一方、749はパニガーレシリーズへと続く現代的なデザインに変わり、よりシャープなスタイリングとなっています。
特に、フロントフェイスの形状やカウルのエアダクトなど、空力性能を意識したデザインが施されています。
装備面では、749は電子制御システムの導入により、サスペンションの調整幅が広がるなど、より高度なセットアップが可能になっています。
また、インジェクション制御の精度が向上し、燃費性能も改善されました。
これに対し、748はよりシンプルな構造で、メンテナンスしやすい反面、調整機能の自由度は限られています。
結局のところ、748はクラシックなドゥカティらしい乗り味を楽しみたい人向けのモデルであり、749はより現代的なテクノロジーを取り入れ、性能を向上させた進化版のモデルといえます。
どちらを選ぶかは、ライダーの好みや用途によりますが、扱いやすさと快適性を求めるなら749、ドゥカティらしいフィーリングを重視するなら748が適した選択となるでしょう。
748Rの性能と魅力
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ドゥカティ 748Rは、748シリーズの最上位モデルであり、レース志向の設計が随所に施された特別なバイクです。
スーパースポーツ世界選手権のホモロゲーションモデルとして2000年から2002年にかけて販売され、サーキットでの性能を重視した仕様になっています。
まず、エンジン性能が標準モデルとは大きく異なります。
748Rには、チタン製コンロッドや特別仕様のピストンが採用され、軽量化と高回転性能の向上が図られています。
さらに、燃料供給システムにはシャワー式インジェクターが搭載され、燃焼効率が改善されました。
その結果、最高出力は106PSまで向上し、標準の748(97PS)よりもパワフルな走行が可能です。
また、圧縮比が高められており、エンジンレスポンスがより鋭くなっています。
サスペンションも大きな強化ポイントの一つです。748Rにはオーリンズ製のフルアジャスタブル倒立フォークとリアショックが装備され、サーキット走行時の安定性とコーナリング性能が飛躍的に向上しています。
これにより、一般道ではやや硬めに感じることもありますが、高速走行時のコントロール性や接地感は圧倒的です。
ブレーキ性能も強化されており、フロントには320mmのダブルディスクとブレンボ製4ピストンキャリパーが搭載されています。
リアにも220mmのディスクブレーキが採用され、制動力が大幅に向上。
サーキット走行を前提としたブレーキシステムのため、公道ではオーバースペックと感じることもありますが、ハードブレーキング時の安定感は抜群です。
さらに、車体の軽量化が徹底されている点も748Rの魅力の一つです。
標準モデルの748ではスチール製のシートレールが採用されていましたが、748Rではアルミ製の軽量シートレールに変更され、車体の剛性を維持しながら軽量化が実現されています。
また、ホイールもマルケジーニ製の高性能モデルが装備され、バネ下重量が軽減されているため、コーナリング時の動きが非常にシャープです。
デザイン面では、748Rはシングルシート仕様のみの設定となっており、完全にレーシングマシンを意識したスタイルになっています。
さらに、カウルデザインも冷却性能を向上させるために最適化されており、エアフローの管理が徹底されています。
その結果、高速走行時の安定感が増し、エンジンの熱ダレも抑えられる設計となっています。
一方で、748Rにはいくつかの注意点もあります。
例えば、シャワー式インジェクターは非常に繊細なため、定期的なメンテナンスが欠かせません。
特に長期間乗らずに放置すると目詰まりが発生しやすく、エンジンの不調につながることがあります。
また、乾式クラッチの操作には慣れが必要で、街乗りには向かない特性を持っています。
このように、748Rはサーキットでの性能を最大限に引き出すための設計が施されたモデルであり、公道での快適性よりもピュアなスポーツ性能を求めるライダーに適したバイクです。
ドゥカティのレース志向のマシンを体感したい人にとって、748Rは特別な一台となるでしょう。
ドゥカティ748はどんなバイク?購入と維持のポイント
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・748Rの値段の相場は?
・ドゥカティ748の故障しやすいポイントと対策
・ドゥカティ748インプレ!乗り心地と評価
・ドゥカティ748の維持費とメンテナンス注意点
ドゥカティ748の中古市場の現状と選び方
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ドゥカティ748は、1996年から2002年まで販売されていたモデルであり、新車では入手できないため、中古市場が唯一の購入ルートとなります。
中古市場では年式や状態によって価格に幅があり、またメンテナンス状況が車両の価値に大きく影響するため、慎重に選ぶ必要があります。
現在の中古市場を見ると、748は比較的リーズナブルな価格帯で取引されています。
状態が良好なものは100万円前後、中には60万円程度で購入できる車両もあります。
ただし、低価格のものはメンテナンスが行き届いていない場合が多く、購入後の修理費用を考慮すると、むしろ高くつくこともあります。
そのため、単純に価格だけで判断せず、しっかりと整備履歴のある車両を選ぶことが重要です。
中古のドゥカティ748を選ぶ際には、いくつかのポイントに注意が必要です。
まず、過去のメンテナンス履歴を確認することが大切です。
特にタイミングベルトの交換歴は必ずチェックするべき項目の一つです。
ドゥカティのエンジンはタイミングベルト駆動のため、このパーツの劣化がエンジンのトラブルを引き起こす原因になりやすいです。
通常、2~3万kmごとに交換が推奨されていますが、長期間乗られていない車両の場合、走行距離が少なくても劣化している可能性があるため注意が必要です。
また、クラッチの状態も重要です。ドゥカティ748は乾式クラッチを採用しており、国産バイクと比べて消耗が早いため、中古で購入する場合はクラッチの残量を確認しておきましょう。
さらに、電装系のトラブルも多いモデルのため、バッテリーやレギュレーターの交換歴、配線の状態などもチェックしておくことをおすすめします。
購入する際は、ドゥカティを専門に扱うショップや正規ディーラーで探すのが理想です。
特にドゥカティのメンテナンスに詳しいショップであれば、購入後の整備やアフターサポートも受けやすいため、長く安心して乗ることができます。
一般的な中古バイクショップではドゥカティ特有の整備が不十分な場合があるため、慎重に選ぶことが大切です。
中古市場では、フルノーマルの個体が希少になりつつあり、多くの車両がカスタムされています。
カスタムパーツが魅力的な場合もありますが、社外品が多すぎるとメンテナンスが難しくなることもあります。
特にエンジン系の改造が施されている場合、純正部品が手に入りにくいケースもあるため、注意が必要です。
ドゥカティ748は中古市場で手に入れやすいモデルですが、購入後のメンテナンスを考えると、整備状態の良い車両を選ぶことが最も重要になります。
価格だけで判断せず、メンテナンス履歴や販売店の信頼性も考慮しながら、自分に合った一台を選ぶようにしましょう。
748Rの値段の相場は?
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ドゥカティ748Rは、レース志向のホモロゲーションモデルとして販売されたため、通常の748よりも市場価値が高くなっています。
もともと生産台数が少ないことに加え、サーキット走行用に使われることが多かったため、状態の良い個体はさらに希少です。
そのため、一般的な748と比較すると、中古市場での価格は高めに設定されています。
現在の748Rの中古価格は、状態や年式によって大きく異なりますが、概ね100万円から140万円の範囲で取引されることが多いです。
特に、走行距離が少なく、純正状態を維持している個体は価格が高騰しやすく、場合によっては150万円を超えることもあります。
一方で、サーキット走行を繰り返していた車両や、改造が多く施されたものは、100万円以下で見つかることもあります。
748Rは、標準の748とは異なり、エンジン内部にチタン製のコンロッドや特別なピストンが採用されています。
これにより、より高回転域でのパフォーマンスが向上しており、走行性能も大きく異なります。
そのため、単なる中古バイクとしてではなく、コレクターズアイテムとしての価値も高く、年々価格が上昇傾向にあります。
購入を検討する際には、エンジンのコンディションや整備履歴を確認することが重要です。
特に、748Rに採用されているシャワー式インジェクターは、通常の燃料噴射システムよりもデリケートで、詰まりやすいという特性があります。
長期間放置された個体の場合、インジェクターのメンテナンスが必要になるケースが多いため、注意が必要です。
価格が高騰しつつある748Rですが、今後さらに市場価格が上昇する可能性もあります。
もし状態の良い個体を見つけた場合、早めに決断することが重要です。
ただし、購入後のメンテナンス費用も考慮し、維持できるかどうかを慎重に検討する必要があります。
ドゥカティ748の故障しやすいポイントと対策
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ドゥカティ748は高性能なスポーツバイクですが、経年劣化や特有の設計上の問題により、故障しやすいポイントがいくつかあります。
そのため、中古で購入する場合や、長く乗り続ける場合は、定期的なメンテナンスが不可欠です。
まず、最も注意すべきなのは「タイミングベルトの交換」です。
ドゥカティのLツインエンジンはタイミングベルトでバルブ駆動を行っており、ベルトの劣化が進むとエンジン内部のバルブとピストンが干渉し、大きなダメージを受ける可能性があります。
一般的に、2万kmまたは2年ごとの交換が推奨されていますが、長期間放置されていた個体では、走行距離が少なくてもベルトが劣化していることがあるため、注意が必要です。
次に、「電装系のトラブル」もよく報告されています。
特に、レギュレーターやバッテリーの寿命が短い傾向にあり、電圧不足によるエンジン始動トラブルが発生しやすいです。
レギュレーターは熱に弱いため、定期的にチェックし、必要に応じて強化品に交換することをおすすめします。
また、バッテリーは純正品よりも高品質なものを選ぶことで、トラブルのリスクを軽減できます。
さらに、「乾式クラッチの消耗」も注意点の一つです。748の乾式クラッチは、街乗りでは特に摩耗しやすく、滑りやすくなることがあります。
定期的にクラッチディスクの厚みを確認し、交換時期を見極めることが重要です。
これらのポイントを定期的に点検し、適切なメンテナンスを行うことで、ドゥカティ748を長く楽しむことができます。
ドゥカティ748インプレ!乗り心地と評価
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ドゥカティ748は、1996年から2002年にかけて販売されたミドルクラスのスーパースポーツモデルです。
見た目の美しさに加えて、レーシングDNAを強く持つバイクであるため、公道とサーキットの両方で異なる顔を見せるのが特徴です。
その乗り心地や評価は、ライダーのスタイルや用途によって大きく分かれます。
まず、エンジン特性についてですが、748ccのLツインエンジンは、ドゥカティ特有のデスモドロミック機構を採用しており、高回転域での伸びが非常に気持ちの良いフィーリングを生み出します。
ただし、低速域ではややトルクが薄く、街乗りではクラッチワークに気を使う場面もあります。
特に乾式クラッチの採用によって、発進時や低速走行時にジャダ―(振動)が出ることがあり、慣れていないライダーにとっては扱いづらさを感じるかもしれません。
ハンドリングについては、スチールパイプのトレリスフレームと優れた前後サスペンションの組み合わせによって、コーナリング性能が非常に高いことが特徴です。
特に、車体の剛性バランスが良く、軽快な操作感が得られるため、ワインディングやサーキット走行ではライダーの意図通りに動かせる感覚があります。
とはいえ、ハンドルの切れ角は狭く、小回りが効きにくいため、市街地では取り回しに苦労することもあるでしょう。
サスペンションは、標準モデルではショーワ製の倒立フォークを採用し、上位モデルの748Rではオーリンズ製の高性能サスペンションが装備されています。
どのグレードでもセッティング次第で硬さを調整できますが、基本的にはサーキット志向の設計のため、街乗りではややゴツゴツとした乗り味になります。
特に、長時間のツーリングでは前傾姿勢がキツいため、体力的に負担がかかりやすいです。
ブレーキ性能については、ブレンボ製のキャリパーと大径ディスクを採用しているため、制動力は非常に高く、サーキット走行でも十分に対応できるレベルです。
ただし、効きが強いため、初めて乗るライダーはブレーキング時に注意が必要です。
特に、フロントブレーキは急激に制動力が立ち上がるため、コントロールには慣れが求められます。
総合的な評価として、ドゥカティ748は「走ることを楽しむためのバイク」であり、公道よりもワインディングやサーキット走行でその魅力を最大限に発揮するモデルです。
街乗りの快適性を求めるライダーには向かない一方で、バイクとの一体感やスポーツ性能を求めるライダーにとっては、これ以上ない満足感を与えてくれるバイクと言えるでしょう。
ドゥカティ748の維持費とメンテナンス注意点
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ドゥカティ748を維持するには、ある程度のコストがかかることを覚悟する必要があります。
国産バイクに比べてメンテナンスの頻度が多く、部品代も高めなため、購入後の維持費をしっかりと計算しておくことが重要です。
また、整備を怠ると故障につながりやすいため、日頃の点検や定期的なメンテナンスが欠かせません。
まず、定期メンテナンスの中でも最も重要なのが「タイミングベルトの交換」です。
ドゥカティのエンジンは、タイミングベルトでバルブを駆動する方式を採用しており、このベルトの劣化によるトラブルが非常に多いです。
メーカー推奨の交換時期は約2年または2万kmですが、早めに交換しておくのが無難です。
交換費用は工賃込みで4~6万円程度が相場ですが、破損した場合はエンジン内部に深刻なダメージを与えるため、定期的な交換を怠らないようにしましょう。
次に、乾式クラッチのメンテナンスも重要です。
乾式クラッチは軽量でパワーロスが少ないメリットがある一方で、消耗が早いのがデメリットです。
特に、半クラッチを多用するとクラッチディスクの摩耗が進みやすく、頻繁に交換が必要になります。
クラッチ交換の目安は走行距離1万~2万kmですが、街乗りが多い場合は1万km未満で交換が必要になることもあります。
交換費用はパーツ代と工賃を合わせて5万円前後が一般的です。
電装系のトラブルも多いため、レギュレーターやバッテリーのチェックを定期的に行う必要があります。
ドゥカティの電装部品は国産車に比べて故障しやすく、レギュレーターが故障するとバッテリー上がりやエンジンの始動不良を引き起こすことがあります。
特に、バッテリーの性能が落ちると電圧が安定せず、エンジンの調子が悪くなることがあるため、定期的に交換を検討しましょう。
また、ブレーキシステムのメンテナンスも欠かせません。
ドゥカティ748は高性能なブレンボ製キャリパーを装備しているため、ブレーキフルードの交換やキャリパーの清掃を定期的に行うことが推奨されます。
特に、長期間放置された車両はブレーキピストンの動きが悪くなり、制動力が低下することがあるため、購入時にはブレーキ周りの状態もチェックすることが重要です。
維持費の面では、オイル交換の頻度も考慮する必要があります。
ドゥカティのエンジンは、高回転域を多用するため、オイルの消耗が早い傾向にあります。
特に748の場合、5,000kmごとまたは半年に1回のオイル交換が推奨されており、オイルとフィルターの交換費用は1回あたり1万5,000円~2万円ほどかかります。
このように、ドゥカティ748は定期的なメンテナンスが欠かせず、その分維持費もかかるバイクですが、しっかりと整備を行えば長く乗ることができます。
特に、ドゥカティ専門のショップでメンテナンスを受けることで、トラブルを未然に防ぐことができるため、購入後の整備環境も考慮しながら維持することをおすすめします。
ドゥカティ748はどんなバイク?特徴と魅力を総括
- DUCATI 748は1996年から2002年に販売されたミドルクラスのスーパースポーツバイク
- 名車916のDNAを受け継ぎつつ、748ccのLツインエンジンを搭載
- デスモドロミック機構により高回転域での鋭いレスポンスを実現
- スチール製トレリスフレーム採用で剛性としなやかさを両立
- 公道とサーキットの両方で楽しめるバランスの良い設計
- 748Sは扱いやすさを重視し、748Rはレース志向のハイスペックモデル
- 748SPSはレースモデルに近いスペックながら公道でも使いやすい仕様
- 748と749の違いはエンジン性能・フレーム設計・デザインが大きなポイント
- 748Rは高回転型のエンジンやオーリンズ製サスペンションを標準装備
- 中古市場では60万〜140万円と状態やモデルによって価格差がある
- 748Rの中古価格は希少性が高く、コレクターズアイテムとしても人気
- 故障しやすいポイントはタイミングベルト・電装系・乾式クラッチなど
- 乗り心地はスポーツ性能重視で、街乗りよりもワインディングやサーキット向き
- 維持費は国産バイクより高く、メンテナンス頻度や部品代に注意が必要
- しっかり整備すれば長く乗れるが、専門ショップでのメンテナンスがおすすめ
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